田舎移住・スローライフを成功させるために押さえておきたい8つのポイント!

今まで、私が田舎移住を進めてきた経緯や、田舎移住に参考になる(と思われる)情報を、
日記風に、時系列スタイルで、また、思いつくままに記事を書いてきましたが、

『田舎移住・スローライフを成功させるために押さえておきたい8つのポイント』

と題して、一つの記事にまとめてみようと思います。

移住のメリットとデメリット

移住を決断する前に、
メリットデメリットをしっかりと把握し、
自分の理想と照らし合わせ、
本当に移住するべきなのか否かを判断しましょう。

メリット

メリット
  • 家賃(土地、建物)が安い
  • 景色、自然がきれい
  • 食費が安い(お裾分けがたくさんいただける)
  • 楽しい、精神的な安定
  • 田舎時間(ゆっくり、のんびり)

などでしょうか。
他にもいろいろあるかとは思いますが。

まあ、メリットに関しては、
あればあるに越したことはないですし、
ざくっと考えてもらえばいいと思います。

デメリット

デメリット
  • 電車がない(車がないと生活が成り立たない)
  • 汲み取り式トイレ
  • 灯油ボイラー
  • プロパンガス
  • 物価が高い

など。

こちらに関しては、しっかりと押さえておく必要があります。

私も、移住後に初めて知った(気づいた)こともあり、
これから移住する人には押さえておいてもらいたい重要なポイントです。

【電車がない(車がないと生活が成り立たない)】

電車は1時間に1本なんて当たり前です。
都会のように、数分おきになんて来ませんっ!
最寄り駅まで数キロから十数キロなんてことも当たり前です。

私の場合も、最寄り駅はたまたま数百メートルのところにありますが、
次の駅までは10キロ離れています!

私の地域では、路線バスは走っていません。
地域のコミュニティーバスみたいなのは走っていますが、当然、本数は少ない。
車を持っていない高齢者の足みたいな感じですね。

つまり、車がないと生活が成り立ちません。
車については、後述いたしますので、
そちらも参照してください!

【汲み取り式トイレ】

結構気になる方が多いところではないでしょうか?

私の住む和歌山県は、下水道の整備が進んでおらず、汲み取り式のトイレが多いです。
私の家も、汲み取り式のトイレです。
もともとは、いわゆる『ぼっトン便所』でしたが、空き家改修補助(※後述)を利用し、
簡易水洗というタイプに変えました。使用後は水で流します。
弁がついているので、いわゆるぼっとん便所でよくいわれる『はねかえり』やにおいもなく、
特に不便もなく使用しています。

通常使用に関しては、特に不便はないですが、やはり、汲み取りなので、
1ヶ月~1ヶ月半に1度は、汲み取りに来てもらわなければいけないのは、
今までにはなかった手間ですね。

私の嫁さんも、最初は、
「トイレだけは絶対に水洗がいい!」って言ってましたが、
今は、それが当たり前になっていて、特に、文句も言いません。

【灯油ボイラー】

田舎の家は、お風呂の給湯が、灯油ボイラーが多いです。うちも灯油ボイラーです。

灯油ボイラーは、ガスボイラーや電気給湯器より、ランニングコストが安く、
デメリットというより、メリットかもしれませんが、デメリットを強いて挙げるなら、
灯油を配達してもらう(もしくは、自分で買ってきて入れる)手間が、
めんどくさいというところでしょうか?

あと、灯油を補充するの忘れて、空焚きしてしまうのもデメリットかも。
私達も、はじめはボイラーに灯油を補充するのを忘れて、2回連続で空焚きしてしまい、
業者さんにきてもらい、エア抜きしてもらうという失態を演じました。汗

【プロパンガス】

田舎の家では、ガスも都市ガスではなく、プロパンガスというところが多いです。
プロパンガスは、都市ガスよりも、料金が高いところがデメリットです。
しかし、災害に強いなどメリットもあるようです。

【物価が高い】

物価は高いです。
都市や港、空港などからの運送費、人件費などもあるでしょうし、近くに競合ないので、競争の原理が働きません。

しかし、食材などに関しては、ご近所さんからいただいたり、
遠くの安売りスーパーなどに買い物に行った時に買いだめするなどすればコストを抑えられます。物価が高いからといって生活費が以前より多くかかっているかと言われれば、
むしろ逆に安く抑えられていたりします。

ただし、どうしても急に必要になったりした物は、高くとも、我慢して買うしかありません。

どんな生活がしたいのか?

メリットとデメリットを考慮した上で、それでも移住したいとお考えのあなた。
あなたは、田舎に移住してどんな生活がしたいのですか?
具体的なイメージはあるでしょうか?
それによって、

  • どこへ移住するべきなのか?【移住地の選定】
  • どんな仕事をするべきなのか?どれくらいの収入が必要なのか?【仕事の選定】
  • どんな家に住むべきか?【住居の選定】

など様々なことに関わってきます。

まずは、具体的な移住イメージを決定することが重要だと思います!

私の場合は、

  • 海の近くに住みたい!
  • 何度か訪れていた、南紀が候補!
  • 最終的には、自分の店を持ちたい。そのための地盤作り!

という、イメージのもと、移住地選定をしました。

移住者への支援

今、地方では、移住者確保にいろいろな対策をとっています。
様々な自治体が、様々な施策を行っておりますが、
ここでは、私が移住した和歌山県の行っている、
移住者支援施策をご紹介致します。

若年移住者支援

私が移住した昨年度(2017年度)までは、条件を満たすと、一定額の補助金が出ていました。

今年度(2018年度)からは、少し支援制度が変わり、
『首都圏に居住し、移住推進市町村(地域)への移住を検討している方の居住地から訪問地までの往路交通費を支援』
※最大2万円まで

となっているようです。

これは、

『 移住希望者が、一定期間、「しごと」「くらし」を体験してもらい、
都会との時間の使い方や働き方の違い、移住後の生活を実感してもらう為。 』

の施策のようです。

空き家改修費支援、空き家片付け補助

【空き家改修費支援】

県外から移住推進市町村(地域)への移住に際し、空き家を改修し ようとする方へ、
最大80万円(改修費の3分の2まで)の補助がもらえます。
つまり、最大で、120万円までの改装費の80万円までなら補助してもらえるということです。

私も、この制度を利用し、トイレを改修しました。

【空き家片付け補助】

空き家に残っている不要な家財の撤去費用の補助を受けられます。
最大10万円までです。

起業(開業)、農林水産業支援

起業、農林水産業をあらたに始める為の支援制度。

起業する人には最大100万円
農林水産業をあらたに始める人には最大50万円

起業に必要な設備等の購入費用に対して補助がもらえます。
また、どちらも、補助を受けるためには、プレゼンテーション、審査があります。

継業支援

今行っている事業を辞め、移住してくる人、若い人に譲渡したいと考えている事業者と、
移住してきて、今ある事業を引き継ぎ、活用しながら、
再活性したいという人をマッチングする支援制度です。

こちらも、ヒアリング、審査のうえ、
事業引き継ぎに係る費用や、再活性化に係る費用を、
最大100万円まで支援してもらえます。

~詳しくはこちら~

和歌山 移住支援制度一覧

仕事について

仕事についてはいろいろと考え方があるかと思います。

ある程度の年齢で、余生をスローに過ごしたいという方や、
若くても十分な収入・貯蓄があり、生活に余裕がある方などは問題ありませんが、
私のように若くして移住を決断した者にとっては、
一番重要かつ、移住前に一番気になったポイントです。

移住者の仕事について、代表的な例を挙げていきましょう。

自給自足

一番スローライフを満喫できる形でしょう。
住居に関しても、自分が気に入りさえすれば、細かいことは気にする必要もないでしょうし、
ご近所との付き合い方なども、自分で決めたやり方を貫けばいいと思います。

  • 人づきあいが少し苦手
  • 一人でなんでもチャレンジしたい!
  • 真のスローライフを経験したい!

といった方にはおすすめの方法です。

就職

私も最初は(というか現段階では今も)これでした。

「田舎って仕事はどうなの?あるの?」

移住検討者にとって最も大きくかつ重要な疑問点だと思います。

ぶっちゃけ、こだわらなければ、あります!
ただし、選択肢はあまり(というか、ほとんど)ありません。
私が暮らしている町は、近くに観光名所がありますから、宿泊関連の仕事は結構あります!

だけど、拘束時間は毎日12時間~14時間(中抜け3~4時間のシフトで実働は9~10時間程度)。朝から晩まで職場に拘束される。
休みもあまりない(特に、行楽シーズン、GWなど)

これをどう捉えるかではないでしょうか?

例えば、「自分の店を持つまでの○年は頑張る!」とか、具体的な目標に向かって、
期間限定で、とかなら、これもありだと思います。

私の場合、今までの経験と、地域的な特徴から、起業できそうな物を見つけたのと、
幸いにもしばらくの期間は生活していけるだけの金銭的余裕があったので、
今は、退職して、アルバイトをしながら起業準備を進めています。

自営(起業、開業)

私が今進めているのがこれ。
都会暮らしで、サラリーマン生活を送っていた人が、
移住する最大の目的は、

「自分の時間も大事にしながら、スローライフを楽しむ」

ということではないでしょうか?

となると、やはり「就職」という選択だと、今までと変わらないどころか、
「 今までより自分の時間が取れない! 」なんて事態になる可能性もあります!

起業をする知識や経験は必要になりますが、
都会(町)ではあたりまえの事が田舎では意外と需要があったり、
競合が少なかったりと、都会で起業をするよりは、ハードルは高くないと思います。

また、上記した、企業支援などの補助をうまく利用すれば、
リスクも高くなく起業することも可能です。

継業

日本では、高齢化が問題視されていますが、田舎ではそれが都市部より深刻です。
田舎で事業をしている事業者も、高齢の方が多くなってきています。

過疎地域では、後継者不足による商店等の廃業が増加し、
地域機能や賑わいが失われ、問題となっています。

そういった、地域に必要な商店を引き継いだり、そこにプラスして新たな事業にするといった、
継業というのも一つの選択肢になっています。

家について

生きてくうえで重要な「衣・食・住」家についてもしっかり考えましょう。

賃貸か持家か?

最終的には持ち家という選択肢もあるでしょう。

しかし、移住地が、実際住んでみたらイメージと違った、
移住したのはいいが、地域に馴染めなかった、なんて事になったら・・・。

持ち家を買ってしまったら大変ですよね。
とりあえずは、借家がいいのではないでしょうか?

また、市町村が把握している空き家や、
空き家バンクに掲載されている空き家はごく一部だったりします。

移住して地域の人と仲良くなって、
空き家バンクに載っていない空き家の情報を得たりすることもたくさんあります。

いきなり空き家を購入するのではなく、
やはり、最初は借家に住み、より良い条件の家を探すというのが、
賢明な判断だと、個人的には思います。

空き家を活用する

スローライフの醍醐味のひとつです。素敵な古民家風の空き家もあります。

ただし、ほんとにボロボロの掘っ立て小屋みたいな空き家もいっぱいあります。
はっきり言って、出会いのようなものですが、
何度か現地に足を運んで、いい物件を見つけるっていうのも、
田舎移住の醍醐味ではないでしょうか?

場合によっては、大家さんとの直接交渉で、家賃を安くしてもらうことも可能です。

市営住宅、その他移住促進住宅など

空き家に住む以外にも、当然選択肢はあります。

空き家のように大家さんとの家賃交渉などはできませんが、
空き家よりは、設備的にも充実しているのではないでしょうか?
私の住んでいるすさみ町には、子育て世代を対象にした、
「子育て世代向け賃貸住宅」というのもあるみたいです。

車について

都会暮らしの方は、車を所有していない人も多いでしょう。
また、昨今は、若者の車離れなんて言われており、車を所有していない人は多いと思います。

しかし、田舎移住するなら、車の所有は必須です!!

一家に一台ではなく、一人に一台!

コンビニに行くのにも、車は必要。
買い物行くのにも、車は必要。

公共の交通機関もあまりなく、あっても本数が少ない。
夫婦共働きするなら、通勤にも車が必要です。

一人に1台車がないとはっきりいって、生活が成り立ちません。

燃費が良いに越したことはない

買い物に行くにしても、安くていろいろそろっているお店に行こうと思えば、
隣町や数十キロ離れた所まで行くことになります。

仕事だって家の近くで見つけられればいいですが、
そもそも仕事自体が少ない中で見つけるわけです。
通勤にかかる距離も都会に比べてかかることになるでしょう。
そうなれば、燃費のいい車が選択肢としての優先順位が高くなると思います。

ただし、都会のように、信号がないので、
同じ距離を走る場合を比べた場合、燃費が良くなります。

私なんかは、10km離れた職場に行くまでに、信号が1つしかないので、
車の燃費計の表示燃費は非常にいいですよ!

なので、燃費がいいに越したことはないですが、
あまり神経質にならなくてもいいかもしれません。

道が狭い

田舎は狭い道が非常に多いです。

私は、現状、3ナンバーの普通車に乗っていますが、
このクラスの車体の大きさだと、入っていくのに気が引けるような狭い道もたくさんあります。
コンパクトカーなどだと気兼ねなく運転できると思います。

個人的には軽自動車がおすすめ

上記の、

『燃費が良い方がよい』
『道が狭いせまいのでコンパクトな車がよい』

などの条件や、自動車税などの維持費、ランニングコストの安さを考えると、
個人的には、軽自動車が田舎で生活するのには最も適した車なんじゃないかと考えています。

実際、田舎を車で走っていると、すれ違う車すれ違う車、軽自動車、軽トラばかりで、
都会から来た方なんかはびっくりするのではないでしょうか?

私も、今の車が走行距離もかなり乗っているので、
次回の車検が来る前に、軽のバンかなにかに変えようかと検討しています。

お金(貯蓄)について

移住するのには、意外とお金がかかります。
私が移住するにあたって、かかった費用を紹介致します。

引っ越し費用

これが結構かかりました。

東京や大阪、名古屋などの都会のように人の往来が多い地域とは違い、
田舎(僻地)に引っ越しする際は、料金がかなり割高です。

最初の見積もりでは30万もかかると言われ、
その後、相見積もりや、引っ越し荷物の見直しをして、
なんとか10万以下にまで抑えたものの、
やはり、普通の引っ越しに比べると割高なのは否めません。

空き家改修費用

これは、補助制度などを利用するのであれば、その大半は返ってくるものですが、
補助金は、一旦、自分で支払って、
請求書などを資料として提出することにより返ってくるものです。

なので、とりあえずは業者さんに支払うだけの現金は必要ですね。
私の場合は、トイレの改修費のみでしたので15万程度でしたが、
大規模な改修が必要な空き家に転居する場合は、
かなりまとまった現金が必要ということになります!

当面の生活費

仕事を決めてから移住するのならいらないのかもしれません。
しかし、移住前に仕事が決まっている人は多くないと思います。

上の仕事の欄でも触れていますが、こだわらなければ仕事もすぐに見つかるかもしれませんが、
ただでさえ仕事の数が少ない田舎。簡単に仕事が見つかるとも限りません。
例え見つかったとしても、私のように辞めてしまうこともあるかもしれません。
そうなった時の為に、数ヶ月程度最低限の生活ができるくらいの貯蓄はあった方が安心ですね。

ネットショッピングを有効活用!

田舎の生活で一番困ることと言っても過言ではないかもしれない『買い物問題』

近くに店はないし、あっても値段が高い。品揃えも決して良くはない。
そこで非常に頼りになるのが、ネットショップです!

今や、楽天やアマゾンで商品を購入することがあたりまえのことになりつつあり、
一昔前に比べれば抵抗があるという人もだいぶ減ってきているのではないでしょうか?

離島や北海道、沖縄などでない限り、送料が割高になることもなければ、
配送が遅いということもありません。

私が住む和歌山でも、楽天のあす楽商品や、アマゾンのプライム対象商品などは、
ちゃんと注文の翌日には届きます!

ネット環境さえあれば、スマホさえあれば活用できる、
ネットショッピングを利用しない手はないですね!

まとめ

以上、移住希望者が、移住前に押さえておいて欲しいポイントをまとめました。

私も移住者としてまだまだこれからですが、
移住経験者として、経験したこと、感じたこと、つまり、実体験から導き出したポイントです。

これから移住をしたいと考えている方の助けに少しでもなればと思う次第です。

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