今回の話題は、移住計画 8日目・9日目 〜仕事・お金の話〜で少し触れた失業保険についての話です。
失業保険について
通常、失業保険は、解雇や会社の倒産などの理由でない退職、つまり自己都合退職の場合、失業認定されてから、3ヶ月間は失業保険の給付が受けられません。というのが、皆さん、一般的な認識ではないでしょうか?
しかし、ある条件を満たしていると、自己都合退職でも、すぐに失業保険をもらえる事があります。(待機期間=7日経過後すぐに失業保険対象となり、初回認定日後振り込み)
ここでは、すぐに失業保険をもらうための条件などをご説明していきたいと思います。
自己都合退職
自己都合退職とは読んで字のごとく、自分の都合で会社を退職すること。
ただし、自己都合といっても、
- 「正当な理由あり」
- 「正当な理由なし」
の2つにわかれます。
「正当な理由あり」
「正当な理由あり」とは
- 配偶者の転勤に同行するため離職した場合
- 家族の介護のために離職した場合
- 傷病により就業困難になった場合
などです。
こういった場合も、失業保険の即時給付を受けることができます。つまり、旦那さんの転勤により会社を辞めることになった主婦の方なんかは、上記の条件にあたはまるので、失業保険を即時給付してもらえるわけです。
「正当な理由なし」
では、上記のような正当な理由がない場合はどうでしょうか?
上記のような理由がない場合でも、失業保険の即時給付を受けることができる条件があります。
その条件というのが、ある意味特殊ではあるので、当てはまらない方も多いかもしれませんが、調べてみると、意外と当てはまっている人もいるかもしれません。
その条件というのが、「過酷な労働条件で働いていたことが証明できれば」ということ。つまり、昨今、問題になっている「ブラック企業」で働いていて、退職した場合は、自己都合退職でも、失業保険の即時給付を受けることができます。
正確に条件を記載すると、
離職の直前3ヶ月間に連続して労働基準法に基づき定める基準に規定する時間を超える時間外労働が行われた為、または事業主が危険もしくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指導されたにもかかわらず、事業所において当該危険もしくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったため離職した者
とあります。ちょっとややこしいですが、簡単に要約すると、
- 「離職する直前3ヶ月連続して45時間以上の残業をした」
- 「行政機関から労働環境について指導を受けるような会社で働いている」
このような場合は、自己都合で会社を辞めても、すぐに失業保険をもらえる権利があるということです。
上記のような事が証明できる資料が提出できれば、失業保険の即時給付を受けられる可能性があります。
ただし、ここで注意して欲しいのが、あくまでも「可能性がある」というだけということ。即時給付を受けられるかどうかは、ハローワークから申請し、結果がでてみてからでないとわからないようです。
私の場合、「残業時間」が条件として当てはまり、証明する資料として、タイムカードのコピーを準備し、ハローワークに相談に行きましたが、「確かに条件を満たしていますので申請して認められれば即時に給付を受けられます」と言われました。条件を満たしていても、申請して認められなければいけないんですね。
まあ、最終的には、申請は認められ、無事、失業保険の即時給付を受けることができました。
労働者は守られている
私のように、就業時間の問題以外にも、
- 2ヶ月間以上の給料の未払い
- 最初に決めた労働条件とあきらかに(大幅に)違う仕事を強いられた
- 契約社員の突然の契約更新見合わせ
- パワハラ、いじめにあった
などでも、失業保険の即時給付を受けることができるようです。しかし、いずれも、その事実を確認できる証拠を準備する必要はあります。
他にも、調べてみるといろいろと条件はあり、なにか自分にあてはまるものがあるかもしれません。詳しくは、ハローワークのホームページや、実際にハローワークに行って相談するなどしてみてください。
ハローワークは労働者の味方!
このように、ハローワークは失業者が仕事を探す為だけのものではなく、我々労働者が、安心して働ける、仕事を探せる味方なんですね!
職場でパワハラやいじめにあってつらい思いをしている方、ブラックな労働環境で働いてつらい思いをしている方、一度、ハローワークに確認・相談してみるとよいかもしれません。
さいごに
私は、この制度に当てはまり、当面の生活費を確保することができ、それを利用して、念願の移住まで結びつけることができました。
当然、失業保険は国民の税金から支払われているわけで、悪用することはいけませんし、申請に虚偽があったりした場合は重い罰則を課されます。
しかし、私のように、条件に当てはまっている場合は、当然の権利として受給をうける権利がありますし、それを利用して、つらかった日々から一転、楽しい生活が送れる可能性もあるんだよということを知って欲しくて、今回は、このようなお話をさせてもらいました。
皆さんの参考になれば幸いです。
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